マレーシアでの生活を始めるにあたって、住まい選びはとても重要です。特に家族での移住や、学校に通うお子さんがいるご家庭では、周辺環境や通学距離、安全性など、考えることがたくさんあります。
この記事では、実際に私たち家族がマレーシアで物件探しをした経験をもとに、「どのように住まいを選ぶか」「どんな点に気をつければいいか」「契約はどう進むか」などをまとめました。これから住まい探しを始める方の参考になればうれしいです。
かくいう私は大失敗しました!
↓失敗談はこちらで、、
1.マレーシアで住むエリアの選び方【母子留学なら学校・生活環境重視】
まず最初に決めたいのが、どのエリアに住むかです。
母子留学でお子さんがすでに通う学校が決まっている場合は、
学校の近くを候補にするのが一般的です。
特にインターナショナルスクールの場合、日本人が多く住むエリアや、生徒の多くが住んでいる特定のコンドミニアムがあることも。
見学時に学校のスタッフなどに、
生徒が多く通うエリアや、具体的なコンドミニアム名を聞いておく
ことをお勧めします。
学校見学の際に、近隣の雰囲気や通学路の様子をチェックしておくと安心です。
2. 「マレーシア賃貸|生活環境で確認すべき8つのポイント」
エリアを絞るときには、生活のしやすさも大事な要素です。以下のような点を確認してみましょう。
- 近くにショッピングモールやスーパーがあるか
- 通わせたい習い事の教室が近隣にあるか(Googleマップで検索すると、ある程度の情報が得られます)
- ペットを飼う予定があるか(特に犬)
マレーシアでは、犬を飼うことに制限があるコンドミニアムも多く、
エリアによってはペット可物件が少ないことも。
あらかじめペットの有無を伝えておくと、物件選びがスムーズになります。

あるエージェントさんからは、「以前担当した日本人のお客様で、“モスクに近すぎる場所は避けたい”という条件があった」と聞きました。場所や方向によっては、1日5回のアザーン(礼拝の呼びかけ)が大音量で聞こえることもあるようです。気になる方は、事前に音の大きさなどをチェックしておくと安心かもしれません。
3. 不動産サイト「iProperty」での検索
マレーシアで物件を探す際によく使われるのが、「iProperty」などの不動産情報サイトです。
(日本のSUUMOのようなサイトです)
家賃の予算、部屋数、設備、ペット可などの条件で検索ができ、気になる物件があればそのまま問い合わせを送ることも可能です。
ただし、注意点もいくつかあります。
- 問い合わせをしても「その部屋はもう埋まっている」と言われることがある
- 引っ越し予定日が2〜3か月以上先だと、相手にしてもらえないことがある
私たちの場合、何件か問い合わせても返信がなかったり、対応が遅かったりしたので、
途中からは日系エージェントを通して進めることにしました。
4. エージェントを利用した場合
エージェントを通したことで、1ヶ月分の手数料を払いましたが、
私たちは以下のようなサポートを受けられました。
- 契約の流れや英語のやり取りをサポート
- 内見時のチェックのサポート
もちろん、エージェントを使わずに自分で進めることも可能ですが、
時間が限られている方や現地での動きが難しい方には、ある程度頼るのもひとつの方法です。
また、下記のような
・オンラインでの内見の対応
・予約金を支払うことで、3か月ほど前から物件を仮押さえする交渉
などを行う場合もエージェントを通すほうがやりやすいと思います。
5. 賃貸契約と初期費用について
物件が決まったら、以下のような流れで契約が進みます。
- 着手金(ブッキングフィー)を支払う
- 契約書にサイン(多くは電子署名)
- 残りの初期費用を支払う
私たちの場合、以下のような費用がかかりました。
- デポジット2か月分、水道電気のデポジット0.5か月分
- 電気・水道のデポジット
物件によって金額や項目は多少異なるので、詳細は必ず事前に確認しておきましょう。
6. 契約書の内容の確認ポイント
契約書はすべて英語なので、不明な点はしっかり確認を。
特に次の項目は、後から「聞いておけばよかった」となりやすい部分です。
- メンテナンスの負担範囲(家具、電気設備など)
- エアコンの定期清掃の頻度と費用の負担者
- 退去時の通知期限(何日前までに連絡が必要か)
- デポジット返金の条件(早期解約ペナルティがあるか)
- 水道光熱費、Wi-Fi料金は別途か
- 修理・メンテナンス責任範囲
マレーシアでは「貸し手によってルールがまちまち」なことも多く、契約内容をきちんと理解することがとても大切です。
7. 内見時の物件の確認ポイント
日本では内見時に収納や間取りの使いやすさを重視しますが、マレーシアの場合はそれに加えてチェックすべきポイントが増えます。
物件の管理状態や設備の故障、湿気・カビの有無など、日本ではあまり意識しない部分も確認が必要です。入居後に後悔しないためにも、内見時に細かくチェックしておきましょう。
気になるポイントはオーナーに伝え、修理を依頼するなど対応を依頼する必要があります。
1. 室内の状態:水回りのシミは過去に水漏れを起こした後の可能性もあるそうです
- 壁や天井の汚れ・シミ・ひび割れ
- 床の傷・へこみ
- カビや湿気によるダメージ(特に窓周り、バスルーム)
2. 家具・家電の確認:家電・給湯器などのチェックはマストです
- 家具(ベッド、ソファ、テーブルなど)の劣化・破損の有無
- 家電(エアコン、冷蔵庫、洗濯機、オーブン、給湯器など)の動作チェック
- エアコンの風量・異音・におい(カビ臭)をチェック
- キッチンコンロ、換気扇、オーブンの動作確認
ちなみに、お友達は、キッチンの換気扇の流れる先がなかった、トイレの換気扇の流れる先がキッチンだった、など、「なぜそうなったのか」という物件も、結構あります
3. 水回り(バスルーム・キッチン):
入居率の低い物件だと下水のにおいが上がってきやすかった入りするので要注意です
- シャワーの水圧とお湯の出具合
- 水道水の出がスムーズか(キッチン・洗面台・バスルーム)
- トイレの流れ具合
- 排水口のにおい・詰まり
- カビや水漏れ跡がないか
4. 窓・ドア・施錠:
立て付けが悪いのか、閉じ込められた知人も何人か、、💦
クローゼットなどのドアも併せて開閉チェックを
- 窓・ドアの開閉がスムーズか
- すべての窓に鍵が付いているか(防犯上大事)
- メインドアとセキュリティドアの施錠確認
- 隙間風や雨漏り跡がないか
5. セキュリティ・共用部
- 玄関ドアの2重ロック(デッドボルト)やスマートロックの有無
- 共用廊下、エレベーター、駐車場、プール、ジムの管理状態
- セキュリティガードの態度や警戒レベル
6. 騒音・周囲の環境
- 窓を開けて外の騒音チェック(道路・工事現場・近隣住人)
- 壁の防音性能(隣室の音が聞こえるか)
- 日中と夜間の騒音の違いもできればチェック
7. 通信・インターネット
- 携帯電話の電波状況(特に室内奥まで届くか)
- 既存のインターネット回線(Fiber Internet)が引かれているか
8. 周辺施設・生活環境
- 最寄りスーパー、レストラン、病院、駅までの距離
- 徒歩圏内の治安(昼と夜両方見ておくと安心)
- ゴミ捨て場の場所と管理状態
9. 駐車場・アクセス
- 駐車場の場所・広さ・屋根付きかどうか
- 来客用駐車場(Visitor Parking)の有無
- 駐車場からユニットまでの導線(エレベーター乗換えが多いと不便)
もし不具合を見つけた場合や、家具のシミ・傷などを見つけた場合は必ず動画でとっておき、
オーナーやエージェントと共有しておくのも大切です(退去時の際にも必要)
また空き家の期間が一定ある場合、「G」などがいる場合もあるので(泣)
ペストコントロールなどは実施してもらえるのか、も要確認です
まとめ:完璧を求めすぎず、少しでも納得できる選択を
マレーシアの不動産探しには、これが正解!というものがありません。希望条件をすべて満たす物件を見つけるのは難しく、実際に住み始めてから「思ったより不便かも…」と感じることも少なくありません。
だからこそ、少しでも自分たちの暮らしに合っていて、納得できる部分が多ければOKという気持ちで進めるのが現実的です。
「ここは譲れない」「この条件は外せない」という点をしっかり整理しつつ、全体としてバランスが取れていれば、それが自分たちにとってベストな選択かもしれません。完璧を求めすぎず、柔軟に、少しでも良い方向に進めることができれば、それで十分だと思います。